村上春樹ゆかりの場所in国分寺

●ピーターキャット(ジャズ喫茶・バー/1974年国分寺で開店~1977年千駄ヶ谷に移転)
殿ヶ谷戸庭園のすぐ下にありました。「時間が静止したところ」ともいわれる窓のない地下の店で、ここでのジャズをかけ飲み物を作り皿を洗い(おしゃべりは奥さんが受け持ち)、またアメリカの小説を読んだ年月がなければ、自分は小説家にはなれなかっただろうと村上春樹は語っています。店名は飼っていた猫の名前から。

そのピーターは、春樹さんが三鷹のICU近くのアパートにいた頃飼っていた、というか居ついた猫です。
「どうしても置いていくことができなくて」文京区千石に引っ越した際もいっしょだったものの、森育ちのピーターは都会になじめず、最後は田舎の知り合いにあずけられることになってしまいました。

●三角地帯
ジャズ喫茶「ピーターキャット」を開くため、春樹さんは文京区から国分寺へ引っ越して来ました。中央線と西武戦が分岐するあたりで、家賃が安いことが決め手になったようですが、電車の騒音には苦労したようです。ストライキで電車が止まった時は、線路で寝っ転がって日向ぼっこをしたとか。

●メゾンけやき
春樹さんは三角地帯の後、やや南の野川沿いのアパートに引っ越します。「ノルウェイの森」の直子のアパートも、いくつかの描写から、このあたりがモデルになっている可能性が高いと考えられます。メゾンけやきは建て替えられましたが、名前はそのまま残っています。

崖はかつて、日本に限らず世界でも境界・異界とされ、魔物が棲むと考えられていました。そのため人々は崖や坂に社やしろや祠をたてたり仏様を掘ったりして、魔物を除けようとしました。
崖の持つそんな性質からも、異界に出入りする村上作品と崖線には共通項があるかも?